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業態別HACCPコラム
業態別HACCPコラム

カフェ・居酒屋・ラーメン店のための
HACCP手引書解説と実践例

一口に「飲食店」と言っても、提供する料理や調理工程によって食中毒のリスクは大きく異なります。
日本食品衛生協会が発行する「小規模な一般飲食店向けHACCP手引書」では、すべてのメニューを危険性に応じて3つの重要管理グループに分類することを定めています。

本記事では、特に質問の多い「居酒屋」「カフェ&ベーカリー」「ラーメン専門店」の3業態に焦点を当て、現場での具体的な管理ポイントをわかりやすく解説します。

■ 居酒屋:刺身の鮮度管理と仕込み品の冷却がカギ

居酒屋は多種多様なメニューを扱うため、工程管理が最も複雑な業態です。特に注意すべきは以下の2点です。

  • グループ1(非加熱:刺身・タタキ・冷奴)
    刺身用の魚介類は仕入れ時の品温チェック、まな板・包丁の完全殺菌が必須。アニサキス対策の目視確認や、提供直前まで10℃以下で保冷することが厳格に求められます。
  • グループ3(加熱後冷却:煮込み・角煮・お通し)
    大鍋で仕込んだもつ煮や角煮を室温のまま放置すると、ウェルシュ菌が急激に繁殖します。氷水に当てて中心部まで短時間で30分以内に20℃以下へ急冷し、冷蔵庫へ移す手順をルール化しましょう。

■ カフェ&ベーカリー:乳製品・卵とマシンの衛生管理

軽食やデザートが中心のカフェでは、火を使わないメニューが多い分、原材料の管理と設備の除菌が生命線となります。

  • 生クリーム・牛乳・卵の温度管理
    冷蔵庫から出した後の放置時間を最小限に。特にカスタードクリームやマヨネーズを使ったサンドイッチの調理では、手袋の着用と速やかな保冷が不可欠です。
  • 製氷機・エスプレッソマシンの清掃
    盲点になりやすいのが製氷機内のフィルター清掃や氷スコップの消毒。目に見えないカビや雑菌の混入を防ぐため、毎日の点検項目に組み込みます。

■ ラーメン専門店:寸胴スープの冷却とチャーシューの加熱

仕込みに長い時間をかけるラーメン店では、加熱不足と冷却時の菌の増殖対策が最優先事項です。

  • グループ2(十分な加熱:チャーシュー・味玉・具材)
    厚みのある豚肉の中心温度が75℃以上で1分以上加熱されているかを定期的に確認します。
  • グループ3(寸胴スープの保管・再加熱)
    営業終了後に翌日のスープを寸胴に入れたまま火を止めて翌朝まで放置するのは最も危険です。小分けバットに移して急速冷却するか、翌日提供前に必ず沸騰させて撹拌しながら均一に再加熱する基準を設けます。

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